29 12 会 

                   

 

議席番号13番、森本でございます。ただいま議長のお許しを得まして、通告に基づき、市長に御質問と御提案を申し上げ、お取り組みに対するお考えをお伺いいたします。


●質問事項1、ベトナム・フエ市との友好関係と介護福祉士留学生受け入れの充実についてであります。
 10月17日より20日まで、私を含め篠山市議会有志6名は、酒井市長含め執行部4名、そして中西 肇会長を含め、古市まちづくり協議会の7名の皆様、総勢17名にてベトナム・フエ市を訪問してまいりました。訪問目的は本年9月に県立丹南校跡に開校した介護福祉士養成学校「篠山学園」への留学生募集に当たり、市を挙げて留学を支援するためにベトナム・フエ市長が、本年3月にみずから篠山学園及び篠山市を視察された折に、酒井市長を表敬訪問され、フエ市と篠山市の間においてどのような交流が可能かを話し合われました。その後、篠山市長も招待を受け、篠山学園を積極的に支援されている古市まちづくり協議会の皆様とともに、フエ市を訪問したものであります。私個人としましては、西紀南地区にも若いベトナム留学生が多く来ておられて、交流もあり、黒大豆の収穫体験もしてもらいました。素直で熱心な若い皆様に好印象を持ち、ベトナムという国に大いに関心がありました。そして、介護人材を育成する篠山学園の1学年定員80名の確保が、本当に可能な状況なのかを現地でこの目で確かめたいとの思いがありました。
 フエ市はベトナム最後の王朝の都があった町であり、日本でいえば京都のような、まさに歴史と文化を感じる町であり、王朝時代の遺跡が多数残されています。王宮等フエの建造物群として、ユネスコの世界遺産に登録されています。社会インフラはまだまだ整備されていませんが、若い皆様の活気があふれ、犯罪も非常に少ないと言われ、外国人にも安全な町と感じられました。人口38万人の都市規模の割には、大学が多く文教都市であり、学生の町、また若者の町とのことであり、事実、町は若者であふれていました。昼間に訪問し、授業参観したフエ省立フエ医療短期大学の生徒の皆様の介護実習の熱心な取り組みに感動するとともに、自分の頑張りで自分の人生を切り開く皆様の熱意を感じました。再び夜間に訪問し、同じ大学内で夜間に開設されている篠山学園日本語クラスの皆様と交流をすることができました。日本への関心にきらきらした瞳を輝かす多くの若者と出会え、定員80名の可能性を得たものであります。この皆様が日本へ、篠山へ来ていただけるのだと、親近感を感じたものであります。
 篠山のみならず日本全体として、少子高齢化また人口減少という大きな課題に直面しており、高齢化に伴う介護人材の確保が必要であります。ベトナム・フエ市から留学してくれる皆様は、篠山市で再度介護を学び、実習を重ね、介護職につき地域に住んでいただく可能性がある若い皆様方です。御一緒しました古市まちづくり協議会の皆様の期待もその点にあるのではないでしょうか。
 篠山市としても、定住につながるような受け皿の充実を図り、きらきらした瞳の1学年80名の皆様を心から歓迎すべきと考えます。そして末永く継続できるように、市民レベルでの日本とベトナムとの相互理解を深め、フエ市との友好関係を推進しつつ、篠山へお越しいただく皆様を温かく見守り、そして応援すべきと考えますが、市長のお考えをお伺いいたします。
 

●続きまして、質問事項2、認定農業者の新規育成をに移ります。
 11月7日、農政協力員・農協協力員・農会長合同会議が開催され、平成30年度から国の米政策が見直されたのを受けての、篠山市の農業政策が伝えられました。国の米政策の転換による農家の混乱を避けるとともに、丹波篠山が誇る特産物の振興を引き続き進めていくため、特産物の生産目標面積が示されました。また、これまで生産調整を目的としていた調整水田や保全管理、また不作付地等の水田は、できる限り水稲を作付し農地の機能回復を願いたいとのことでありました。私も含めた農政協力員は、できる限り市の農業施策に基づき、特産振興及び水田の有効活用を呼びかけますが、何らかの理由によりひとたび農業経営から退かれた方が今回の制度改正により、自由に水稲を作付できる可能性ができたとしても、再び農業につかれることはないと思われます。また今まで同様に、農地の40%以上を使っての特産物作付が維持されるかは不安なところであります。
 そのような中、農業経営を改善し、地域農業と農地を守り、篠山の農業を活性化するために活躍いただいているのが認定農業者の皆様であると考えます。認定農業者制度とは、農業者が農業経営基盤強化促進基本構想に示された農業経営の目標に向けて、みずからの創意工夫に基づき、経営の改善を進めようとする計画を市が認定し、これらの認定を受けた農業者に対して重点的に支援措置を講じようとする制度であり、農業経営の安定や改善のために多くのメリットがあります。農業に積極的な地域を中心に、全国では24万経営体が認定農業者でありますが、兵庫県では2,500と少なく、篠山市においても48経営体と非常に少ない数となっております。しかし、現在の認定農業者以外に、市内で積極的で熱心な農業者はおられないのではなく、元気な農業者は多くおられます。農業経営に意欲のある方であれば、性別、年齢、経験年数は関係なく、現在の経営面積や経営規模が少なくても申請はできるのです。しかしながら、ここ数年、認定農業者はわずかしかふえていないのが現実です。
 篠山市農都創造計画では、「人・農地プランの篠山市広域プランに位置づけられた地域の中心となる経営体や新たに参入された農業者の経営改善や経営規模の拡大を支援し、認定農業者への育成を進めます」とありますが、計画どおり認定農業者を積極的に育成されているのか、結果が出ているのか、お伺いいたします。また、できていなければ、その理由、またいろんな要因をどのように考えておられるのでしょうか。
 私は、篠山市においての「農業経営改善計画」のハードルが高過ぎると考えます。所得要件や年間労働時間等を緩和し、認定農業者を掘り起こす努力を求めます。地域や集落で頑張る元気な農業者に現状よりもいい農業経営を目指していただき、地域の農業、地域の農地を担っていただく認定農業者を目指していただくこと、また行政においては、積極的に誘導していただくことを提案し、市長のお考えをお伺いいたします。

 以上で、この場の質問を終わります。ありがとうございました。