平成27年12月議会 一般質問


 議席番号16番、森本でございます。議長のお許しを得まして、通告に基づき市長、教育長に御提言申し上げ、お取り組みに対するお考えをお伺いいたします。


質問事項の1問目は、篠山城跡「東馬出堀」の美化と水質改善をについてであります
 篠山は、近世以降に大きく発展した城下町でありながら、日本の原風景が色濃く残る町であり、その中心となるのが篠山城跡であります。篠山城は、明治の廃城に伴い建造物の大部分は取り壊されましたが、石垣と外堀、馬出などの遺構はほぼ原型を残しており、昭和31年に「篠山城跡」として国史跡に指定されました。篠山城跡は、初年度の日本遺産認定を受けたきれいな町篠山の中心的文化財であり、篠山市民の心のシンボルであります。そして、それを取り巻く外堀は豊かに水をたたえ、散策を楽しむ篠山市民や観光客に、心の安らぎを与えてくれる景観であるべきです。そのことを願い、昨年12月定例会において「篠山城」お堀周辺の環境美化への取り組みを提案し、美化に対する当局の取り組みの確認を得たところでありますが、今回私が提言するのは「東馬出堀」の美化と水質改善への取り組みであります。
 現在の「東馬出堀」は、水の流入がなく水位が大幅に低下し、まさによどんだ状態であります。魚が生息できる状況ではなく、窒素過多により、アオミドロを初め藻が大量に繁殖、腐敗し見るにたえない現状であり、ごみ等も多数はまっており悪臭さえもするように感じます。「東馬出堀」は、丹波杜氏酒造記念館への観光ルートであり、ささやま保育園の目の前でもあります。多くの人の目につき、多くの人の記憶に残ります。市長は常に、篠山は世界に誇る美しい町であると言われており、私も美しい町であると思いますし、美しい町であらねばならないのです。美しい町であればこそ、日本遺産の認定も受けられ、多くの観光客の皆様にもお越しいただいているのです。そして子供たちも篠山市を誇りに感じ、ふるさと篠山に定住してくれるとともに、ふるさと篠山に帰ってきてくれるのです。
 「東馬出堀」の現状を確認いただき、水の流入循環を確保するとともに、日本遺産の美しい町にふさわしい美しい堀への取り組みを提案し、市長、教育長のお考えをお伺いいたします。


質問事項の2問目、登下校における不審者対応と「青パト」の継続充実をに移ります。
 この質問は、昨日の堀毛議員の質問と重複するところもありますが、重ねて質問させていただきます。最近、西紀地区において、下校時の小中学生に対し不審者と思われる人物からの声かけ事例が連続して発生しており、西紀南地区における議会報告会においても、子供の安全を守る取り組みへの要望を受けたところであります。少子化の進行により子供たちの数は減少し、下校時の子供の中には自宅までの長い道のりを、時には単独にて帰宅しているのではないでしょうか。全国では残念なことに、帰宅途中において小・中学生が犯罪や事故に巻き込まれる事例は後を絶ちません。穏やかで安全な町である篠山市においても、声かけや尾行の事例は市内各地で聞き、登下校時の安全確保は、篠山市においても重要な課題であると考えます。
 篠山市は平成27年7月より青色防犯パトロールを開始し、小・中学生が下校する時間帯を中心に子供たちの安全確保に努めてきました。そして警察による巡回や取り締りの強化、まちづくり協議会等で取り組んでいただいている「登下校時の見守り活動」や「青パト」による地域防犯活動等、官民挙げての活動を展開している中での不審者の出没に対し、保護者各位は大きな不安をお持ちであります。先日、西紀地区内、幼稚園・小学校・中学校の保護者会、PTAからの要望書においても、下校時の安全確保のお願いがありました。子育て一番をうたい、少子化対策として積極的な子育て支援に取り組む篠山市の子供たちの登下校における安全確保に対し、当局はどのように認識し対応しておられるのか。また各小・中学校においては、地域住民の皆様に子供の見守りに対し、積極的にお願いをされておられますが、地域住民におけるボランティア活動では限界があり、現在、市が実施している青色防犯パトによる巡回パトロールを継続・充実していく必要があると考えますが、お考えをお伺いいたします。
 

●質問事項の3問目、サル用電気柵材料支給事業の継続をに移ります。
 篠山市内に生息する5群の猿による農作物被害は甚大であり、被害に遭っている農業従事者にとっては、農業継続意欲減退の大きな要因となっています。山裾に接した農地に限られていた被害は、猿の人なれ、車なれにより、いまや幹線道路沿いの平地の農地にまで拡大するようになってしまいました。対策として、担当部署の指導による追い払いとともに、市内各地で猿用電気柵(おじろ用心棒)の設置を進めていただいております。その効果は非常にすぐれており、猿だけでなくシカやアライグマによる被害もなくなりました。設置後の田畑においては収穫が回復し、我が家においても、自分で栽培したイチゴを何年かぶりに自分が食することができました。私たち農業者は、流した汗が報われるようになったことを心から喜んでおります。しかしながら、山裾でない未設置の農地や、今まで猿が行かなかった未設置の自治会に被害が集中するようになりました。新しい問題、課題となっており、多くの新たな設置希望を聞くところであります。
 今回の支給事業は県の補助を受けた事業であり、ことしで当初計画の3年目を向かえております。サル用電気柵材料支給事業に対する議会での審査において、「要望はまだ多くあり、待っていただいている状態である」「一巡した現段階を区切りに、来年度予算要求までに現状を整理したい」とありました。要望箇所また設置すべき箇所を、市当局はどのように把握され、どのように解決しようとされておられるのか。事業要望が多くあるサル用電気柵材料支給事業を、農都篠山の存続発展を目指し、今後も継続・拡大すべきと考えますが、今後の事業継続に対し、市長のお考えをお伺いいたします。

 以上、この場での質問を終わります。