議席番号1番、森本富夫でございます。

  議長のお許しを得まして、通告に基づき市長にお伺いすると共に、ご提案を申し上げます。

 質問に入ります前に、多くの皆様に傍聴にお越し頂きましたことに心より感謝申し上げます。

 

質問事項1、「職員逮捕の検証と対応について」を市長にお伺い致します。

平成22430日午後945分、現職の篠山市職員が、収賄容疑で逮捕され、521日起訴されました。

  このようなことは、旧町においても全く無く、篠山市発足始まって以来の不祥事であり、この上無き恥ずる行為であり誠に残念であります。市民の皆様のご協力のもと、篠山再生計画を進める篠山市にとって、まさに市民の信頼を裏切るもので、決して申し開きが出来るものではありません。

事件の全容が判らない状況の中、今回の事件は執行者側の問題であるとの意見もありますが、贈賄容疑で逮捕された業者が、落札した工事請負契約を承認してきた議会、執行者と共に行政を担う議会にも、大きな責任があるものと考えます。真摯に受け止め執行者と共に事件を検証し、今後の再発防止策等についても積極的に、提案を行っていきたく思っております。質問内容ですが、一般質問通告書提出後、全員協議会等にてご報告を頂いた事項もありますが、重ねて答弁頂きますようお願い致します。

1点目、「起訴事実の内容について」であります。

収賄容疑で逮捕、起訴された元職員や、入札情報教示に関わった職員の処分、また贈賄側業者への対応等は、あくまで事実関係に基づくものでなければなりません。また、今後の再発防止策を考えていく上からも、事件の全容や起訴事実を、1日も早く正確に把握する必要があると考えます。

その意味からも、どの程度起訴事実を把握出来ているのでしょうか。

 

●2点目、「執行者当局による調査・対策委員会の内容と活動範囲について」であります。

今回の事件、不正行為が繰り返し、長年に渡り行われていたとのことに対し、執行者の責任が大きく問われております。市長は、そのことを真摯に受け止め、再発防止に強い意欲をお示し頂いております。

今回、市長を委員長として設置されます、「篠山市職員汚職・反省と根絶の委員会」の、内容と活動範囲について、またどのような最終成果をめざし、活動をなされようとしているのかをお問い致します。

 

●3点目、「任意で取り調べを受けた職員の、事件への関与と責任について」であります。

423日に始まった県警の取調べに対し、数人の職員が任意で事情聴取を受けております。64日付けで、元職員に関わり、入札情報を教示した職員の懲戒処分が行われ報告を受けましたが、再度、元職員以外の職員が今回の事件で果たした役割と、処分の内容について、また取り調べの内容をどのように確認されたのかをお問いいたします。

 

●4点目、「情報提供を断れなかった職場風土と入札制度の改革について」であります。

今回の事件は、収賄容疑の元職員を中心に、複数の職員が関与し、長年に渡り繰り返し不正行為が行われていたと言われております。職場の上司は何も気付かず、相談も受けなかったとのこと。また、長年の間には入札執行部署のだれかは、気が付いていたと思われるのに、市役所内での、内部告発もまったく無かったとのことであります。寝耳に水であったことは、上司の職責のあり方や、職場の環境に大きな問題があったと言わざるを得ません。公務に携わる職員や職場が、二度と不正を生まないよう生まれ変わるため、どのように取り組まれるのかをお問い致します。

そして入札制度改革、今回の事件を機に考えてみますと、今まで本当に公正な入札が執行されて来たのでしょうか、2〜3年前まで大手ゼネコンの談合事件が年に数回は新聞を賑わし、大物政治家の神の声との記事は、いまだに週刊誌で目にします。建設業界も生き残りをかける厳しき時代、不正な方法や手段により、不公平な入札が行われないよう、また職員が巻き込まれないように、根本的な入札制度改革に早急に取組むべきと考えますが、どのようにお考えかをお問い致します。

 

5点目「農政分野の検証と改革について」であります。

逮捕時の記者発表において、仕事はやり手との評価で紹介された元職員は、農政分野の業務が長く、補助事業採択においても、大きな影響力を発揮していたといわれております。逮捕時、農政分野においてもとの心配を致しました。起訴内容には含まれていないとのことを聞き、農都篠山のイメージが汚れなかったことに安堵しましたが、逮捕後、昨年にあった農業者とのトラブルが公表され、農政への疑惑が生じてしまいました。一連の事象と対応を、再度報告いただくと共に、農業の補助金行政のあり方や改革について、どのようにお考えなのかをお問い致します。

 

 6点目「指名停止以前の契約行為についての、市の対応と説明について」であります

贈賄容疑で逮捕された当日の430日付で、関係2社が1年間の指名停止となりました。そのことにより新規入札指名が停止されますが、既に契約行為が行われ、現在施工中の工事については、続行されております。そのことについて、市からの説明がなされていないため、市民から指名停止になったのに、なぜまだ工事をしているのですかとの問い合わせがありました。市民から見れば純粋で当然な疑問と考えます。贈収賄事件の詳しい内容が把握されていない状況ありますが、指名停止処分前の施工中の工事請負契約について、市はどのように対応されようと考えておられるのか、また市民の理解を得るために、どのように説明責任を果たされるのかをお問い致します。

 

 

続きまして質問事項2「定住促進について」を市長にお伺い致します。

日本の社会構造自体が、人口減少社会へと変化する現実を受け、篠山市においても計画目標人口を6万人から、平成32年度42千人へと修正設定を行いました。

合併後の人口推移を見てみますと、平成1447,846人をピークに減り続け、平成224月末では、45,095人となっております。

今の状況で進んでいくならば、10年後の42千人でさえ、夢の数字のような気がします。

人口減をくい止め、人口増に転ずるには、企業誘致による雇用確保と、篠山が持つ大きな魅力によるUターン、Iターンによる定住促進しかあり得ないと考えます。

平成22年度市政執行方針においても、「これからは篠山の時代である」ことをアピールし、誇りに思って「ふるさと篠山へ帰ろう住もう運動」を、展開するとあります。昨年開設した篠山への定住希望者の相談窓口「篠山暮らし案内所」は、委託先のノートが、地道に熱心に活動頂いており、また今年度から推進助成金を設け、各地域、各自治会や団体等で取り組んでいただく運動を支援頂くことは、評価するところであります。

しかしながら、市民運動として拡げていきたい「帰ろう住もう運動」の全体像が見えないと共に、行政の取り組む内容や役割が伝わってこないのは、私だけでしょうか、昨年度に実施した定住促進基礎調査(空き家等調査)をもとに、平成22年度は活用可能な資源リストとして整理し、遅くとも平成22年度9月頃には、「空き家」資源を広く周知し、利用促進に繋げます。とあるが、今つかんでいる活用可能な資源はどの程度か、「空き家」資源の整理の進捗状況はどこまで進んでいるのかをお問い致します。

昨年実施しました「丹波篠山築城400年祭」には、都市部から多くの方にお越しいただきました。その中で篠山に魅了され、篠山移住の願いを込め、多くの方が「篠山暮らし案内所」を訪ねていただいたそうです。せっかくの篠山への定住希望者であります。「空き家」紹介に至らずも、「空き家」資源が整うまで、継続案内等はできているのでしょうか。

丹波の森協会の「たんば田舎暮らしワンストップ相談」に頼るのも良いでしょう、しかし、新規就農対応や物件の数では丹波市に劣ります。そのうえ登録物件の多くは、不動産業者からの持込と伺います。医・食住がそろい魅力一杯の“篠山時代”です。篠山独自で、もっとスピード、もっと積極性を持って取り組むべきと考えます。定住促進こそ、篠山市の最優先課題であります。

「ふるさと篠山へ帰ろう住もう運動」が、各地・各会合での市長のあいさつの語録としてのみ終わらないことを願い、市長のお考えをお伺い致します。

 

 

続いて質問事項3

「西紀トンネルの改修及び管理について」を市長にお伺い致します。

西紀トンネルは、旧西紀町からの事業を合併後の篠山市が引き継ぎ、平成1531日に市道では初めてのトンネルとして、供用開始されたものであります。交通量緩和による宮田・高屋地区内の交通安全対策、そして、篠山口駅や舞鶴自動車道丹南篠山口インターからの、西紀中、西紀北地区への交通アクセスの充実として、期待通りの役割を果たしてくれています。

しかしながら、利用及び管理上において多くの問題があり、この場にてお問いするものであります。

先ず1点目は、トンネル内自転車、歩道の補助照明灯の設置についてであります。

 供用開始式典後の通い初めに、参加いただいた多くの方から「りっぱなトンネルが出来て、便利になり嬉しいが、中央部分の自転車、歩道が暗くて危ない」また、「暗い中央部分がカーブになっており、自転車歩道の全体が見通せず、利用する子供等の見守りが出来ない」との指摘がありました。供用開始後の利用者からも、

・国道、県道のトンネルに比べ、カーブ中央部分の照明が、なぜあれほどまでも格段に暗いのか、

・高校に通う娘は、暗くて恐いので利用しない

・自転車や徒歩で病院に通う高齢者からは、中央部分で転倒していても、車道を走る自動車からは暗くて見えず、しばらく誰にも気付いて貰えないのではないか、等のご意見も多く頂き、私も何度か実際に

歩いてみましたが、自動車で通る以上に暗く、車の音がトンネル内に、大きく共鳴し恐怖を感じました。

また車の通行が無い時には、まさに外部と遮断されてしまい、見通しが悪い上に暗く、不審者に襲われても助けを求める手段がありません。防犯カメラや通報装置の設置を望まれる理由が、歩いてみてこそ解ります。

供用開始後、毎年地元要望として、補助灯設置の要望が上がっているのと共に、私も過去に何回か指摘をさせて頂きましたが、市道としての法的基準は十分にクリアーしており、補助照明の設置には、2千数百万円の費用が掛かり、厳しい財政状況に鑑み整備は困難、との回答を頂いております。送電ケーブルがあるなか、なぜそのような多額の工事費が掛かるのか、私には理解できません。最も暗いカーブ附近に、10箇所程度の補助灯を設置する場合の工事概算は、どの程度なのでしょうか、交通弱者の安全確保のため、計画的に設置は出来ないものでしょうか。

2点目は、日常の管理についてであります。

西紀トンネル、車道と自転車歩道との界のブロックには、自動車運転手に注意を喚起するため、反対板が設置されていますが、ほこり等で汚れ、効果を出しておりません。以前に管理者の方での洗浄をお願いしましたが、すぐにほこり等が附着し、半年程度しか効果は持ちません。国・県道のトンネルに設置されている風車的な反射板に取り替えて頂くか、洗浄を定期的に実施していただきたい。

また、トンネル内、空き缶等の投棄が多く目立ち、先程申し上げた暗闇での自転車の走行にも、非常に危険であります。トンネル内では誰にも見られないと、車の窓からポイ捨てをしてしまう情けなく悲しい現実、地元自治会等のボランティア活動でもご協力いただいておりますが、作業に危険が伴います。道路管理者として、今以上にしっかりと日常管理に努めるべきと考えます。

 

  3点目は、「ライト点灯」の看板設置についてであります。

西紀トンネル、皆様も通られるおり気をつけて見て下さい。車道の道路照明は、出入口に多く設置され、出入口を明るく照らしています。中央カーブ部分は道路照明が少なく薄暗くなっており、そこが問題の部分であります。150m程が歩行者や自転車には限りなく長いですが、逆に自動車ならわずか10秒前後で通過してしまいます。そのため、ライトを点灯しない自動車が多く見受けられます。中央分離帯は無く、中央部分はカーブとなっており、事故の危険性も考えられます。

交通安全上「ライト点灯」の看板を設置すべきと考えます。

以上、西紀トンネルの改修・管理について、市長にお伺いしこの場での質問を終わります。