生活経済常任委員会 所管事務調査報告 平成21年9月議会

 

14番、森本でございます。

生活経済常任委員会の、所管事務調査の一環として行いました行政視察調査について、ご報告申し上げます。

 

当委員会では、篠山市が直面する課題として、現在担当部署が導入に向け、鋭意取り組みに努力頂いております「総合窓口の取り組みについて」を、岐阜県大垣市、愛知県知多市、また同じく大垣市では、「環境政策の取り組みについて」も、学び調査することと致しました。

出席者は当委員会委員7名と事務局、そして執行部からは市民生活部田中次長の出席を得まして、平成21年7月8日(水)〜9日(木)にかけて実施致しました。

 

まず、岐阜県大垣市における「総合窓口の取り組みについて」を、ご報告いたします。

大垣市は大正7年に全国で71番目の市として誕生、平成18年3月には周辺2地域と合併された、人口165,258人、面積206,52k屬痢日本列島のほぼ中央に位置する市であり、名古屋までは44kmと近く生活圏の中に位置しており、古くから東西の経済・文化の交流点として栄えてきました。

大垣市では、平成19年に組織・機能のスリム化に伴い、市民サービスの窓口であった1事業所・13支所を廃止したことを受け、土日開館している公共施設に「市民サービスセンター」を6箇所設置されました。ここでは、戸籍・住民基本台帳関係、福祉関係、市税関係の手続・証明書の発行とあわせて、昼間に窓口に来ることが出来ない方に対する「電話予約サービス」や、1人暮らし高齢者を対象とした「宅配サービス」を実施する等、市民サービスの維持・向上を図られています。また、平成20年より総合窓口を設置し、さらなる市民サービスの向上に努められています。

 

これらの取り組みについて、内容の説明を受け、意見交換を行いました。本市では支所にあたると考えられる市民サービスセンターについて、電話予約サービスは月数件、また宅配サービスは通算2件のみであり、土日や時間延長対応により、大部分の対応が行えている結果ではないかとのことでした。また配置職員数の少ないサービスセンターでは、各センター間を中心に応援体制をとられています。

 

広い市域を有すると共に、高齢化が進む本市においても、支所機能縮小が進む中、土日開庁や宅配サービスの等の取り組みについては、今後検討していくべきであると考えます。

 

総合窓口については、窓口が分かりにくいという声に加え、行革・職員適正配置の一環で取組まれました。簡易な移動レベルに係る諸証明等の事務について、従前は別々の体制であったものを、窓口サービス課にそのまま集約されており、窓口対応についても、一人の職員が全ての業務範囲を行うのではなく、各担当者が交代で対応されています。職員は案内係対応程度の知識習得は必要であるが、基本的な業務範囲は変わっていない。なお、評価証明等、説明がいるような証明書の発行については、原課でも対応されています。

 

今後については、総合窓口の定義が曖昧であることや、職員負担も大きくなることが想定されることから、これ以上の拡大は検討されていません。また行革面では、課長も福祉・戸籍担当として各1人を配置しており、思うようには進んでいないとのことでありました。

 

本市にとっても、待合スペースの確保や記載台の座席化、申請書類の簡素化等、参考とすべき部分は多くありました。しかしながら、大垣市でも課題となっているように、総合窓口が、行政改革か、市民サービス向上の為かという設置目的を整理した上で取組む必要があると感じましたことを、併せてご報告します。

 

 

 

また、同じく大垣市の「環境政策の取り組みについて」を、ご報告いたします。

「水と緑の文化・産業・情報・都市交流」の実現に向け、魅力と活力にあふれる、新しいまちづくりを進められており、昭和48年3月、大垣市緑化推進条例を制定、平成12年3月には、大垣市環境基本計画を策定、平成19年3月には大垣市環境基本条例を制定されました。これらの環境都市像の実現を目指し、市自らが率先し、庁舎や図書館等でISO14001の認証を取得されている等、環境保全や地球温暖化防止対策において様々な取り組みが行われています。

 

これらの取り組みについて、内容の説明を受け、意見交換を行いました。

 

過去の公害対策から、現在では積極的に環境施策に取組まれており、個人住宅における太陽光発電も普及が進んでおります。さらに、エネルギーの地産地消という新しい発想で、環境価値を設定する等の先進的な取り組みも行われています。また、環境基本計画の改訂にあたっては、財政計画や総合計画等との施策のすり合わせを重視されると共に、数値目標を掲げる等、より具体的な取り組みを進められています。また、環境市民会議の活動等、市民の環境意識が大変高いことや、「レジ袋ないない大運動会」等、行政・住民・事業者が一体となった「大垣方式」の取組みに感銘を受けました。

 

 本市においても、環境基本計画を策定中であるが、より具体的な取り組みとするために数値目標を掲げるべきであると考えると共に、計画の実現化に向け、策定が予定される総合計画での位置づけも、明確にするべきであると考えます。また、行政主導ではなく、行政・住民・事業者が一体となった「大垣方式」の取り組みを、積極的に導入する等市民意識の醸成を図っていくべきであると考えます。

 

 

続きまして、愛知県知多市における「総合窓口の取り組みについて」を、ご報告いたします。

 

 知多市は、昭和45年9月に市制を施行し、人口84,980人、面積45,43k屬痢知多半島の北西部に位置した市であります。臨海部工業地帯と住居地域は、恵まれた緑によって区分されており、名古屋市の周辺都市として、多くの企業が操業しています。

 

 知多市では、平成10年より総合窓内を開設され、市民サービスの向上に努められています。当初は、戸籍・住民基本台帳関係、福祉関係、市税関係に対応する窓口としてスタートされましたが、運用を行いながら随時、改善等が行われ、現在では、戸籍・住民基本台帳、市税関係を中心とした取り扱いが行われています。合わせて、開庁時間内に市役所に来ることが出来ない市民等のために、本庁当直者が申請書を預かり、翌開庁日に総合窓口課で証明書を郵送する「証メールサービス」にも取り組まれています。

 

 これらの取り組みについて、内容の説明を受け、意見交換を行いました。

 

 総合窓口についての契機は、本市と同様に職員プロジェクトからの提案であり、当初から5〜10年後の体制維持を不安視する議論もあったそうですが、市長の公約でもあり、スタートされました。

 当初は、専門の担当者の配置とあわせ、児童手当等の事務も行ってきたが年月が経ち、精通した担当者の移動や、どうしても住基や戸籍等の市民課部分を重視していく中で、福祉分野の対応が難しくなり、実質的に総合窓口機能が縮小されてきた。とりわけ、福祉については、法律も常に変化しており、それに対応したエキスパートの職員でなければ、逆に住民に迷惑がかかるとの判断もあったとのことでした。

 

 また、行革面においても、課長を福祉、戸籍担当として各1人を配置しており、思うようには進んでいないとのことでありました。しかしながら、総合的な取り扱いとなっていないことに対する住民からの苦情はないとのことでした。今後については、再度の拡大は難しいと考えており、現状の体制を維持していくことになるとのことでした。

 

 その他の市民サービスとしては、年度末、年度当初の窓口繁忙期においては、土・日に臨時窓口を開設されています。

 本市にとっても、申請書類の簡素化、各事務の繁忙期において、連帯対応がとりやすいフレックスチーム制の導入、繁忙期の臨時窓口開設等、参考とすべき部分は多くありました。なお、取り組みの経過が本市と似通っていることもあり、職員負担の増大による窓口範囲の縮小等、同様の課題が挙がってくることが想定されると感じました。

 

両市における「総合窓口の取り組みについて」を調査しました結果、総合窓口の開設については、行革の一環ではなく、市民の利便性の向上を第一に考え、必要性を含め取り組む範囲については、十分な検討を行った上で取り組まれることを、委員会の総意として提言しておきます。

 

 

以上をもって、生活経済常任委員会の行政視察調査のご報告と致します。